ECサイトに出品しているショップの中には、自店の商品の売り上げアップのためにさまざまな工夫を施しているケースは多いのではないでしょうか。商品の売り上げをアップさせるには、自店の商品をランキング上位に表示させたり、検索しやすいように対策を施すことが必須です。
中でも商品画像は重要な役割を果たします。検索結果やランキングにサムネイル画像が一覧で表示された中で、より特徴的で目立つ画像があれば自ずとアクセス数も増えていくもの。
そんな中、楽天の画像掲載ルールが2018年から2019年にかけて大幅に変更されます。この記事では新たな画像掲載ルールの詳細と、2019年から具体的に何が変わるのかを詳しく解説していきます。

楽天市場での画像掲載ルール

楽天市場に出店しているショップにとって、2018年は激動の年になったのではないでしょうか。2018年1月の新春カンファレンスにおいて、楽天へ商品を出品する際のサムネイル画像についてガイドラインが策定され、当初はあくまでも推奨レベルであったものの、7月以降には正式に必須ルールとして決定したためです。
「テキスト要素20%以内」、「枠線なし」、「画像背景は写真背景または単色白背景のみ」という3つのポイントが定められ、現在これらのルールに沿った対応を迫られているショップも多いはずです。掲載画像がこれらのルールに沿っているかはAIによって自動的に判別されているため、「これくらいバレないだろう」といった安易な考え方で商品を出品してしまうと、思わぬペナルティが課される可能性もあります。
まずは掲載画像のルールの詳細を改めて確認していきましょう。

テキスト要素20%以内

商品の写真データを編集し、価格や売り上げランキング順位、おすすめのポイントなどをテキストで入れ込むことは多いです。しかし、サムネイル画像の中に文字を入れすぎると、ユーザーにとっては商品が見づらくなるというデメリットがあります。また、サムネイル画像が一覧で出てきた際にゴチャゴチャと煩雑な印象を与えてしまい、楽天市場としてのイメージも決して良くありません。
そこで楽天は、サムネイル画像についてはテキスト占有率の割合を20%以下と定めることによって、ユーザーにとって商品の検索がしやすいように配慮したのです。
しかし、ショップにとっては20%以下と言われても、なかなか判断が難しいところ。そのため楽天は「テキスト要素判定ツール」をリリースし、容易にテキスト占有率を算出できる仕組みを作りました。
テキスト占有率の基本的な考え方としては、画像を縦横それぞれに10分割し、その一つのブロック内に少しでもテキストが掛かっていれば「テキスト要素あり」と判別。そのブロックの合計が画像全体の20%を越えているか否かで判断しています。

適度な文字量
適度な文字量
グリッドを使うと20%以内に収まっていることが分かる
グリッドを使うと20%以内に収まっていることが分かる
テキストが多すぎる
テキストが多すぎる
約37%の範囲がテキストになってしまっている
約37%の範囲がテキストになってしまっている

枠線なし

画像の中の全体または一部を枠で囲ったり、文字を強調させるような罫線を入れる手法が多く見られましたが、新たなガイドラインでは枠線は基本的に使用することができなくなります。
よくあるパターンとして2つほど例を挙げてみましょう。
・帯状の太い枠線内に文字を入れて強調する
・目立つ色の線で枠全体を囲う
ちなみに、画像の中で目立っていなくても、編集ミス等によって画像内に1pt程度のごく細い線が入っていた場合もNGとみなされます。

枠線が使われている
枠線が使われている

画像背景は写真背景または単色白背景のみ

商品を目立たせるため、商品の背景画像を加工して派手な色合いにしているケースがあります。このような画像がサムネイル一覧に出てくると、ユーザーの立場では商品が見えづらく、全体的にゴチャゴチャとした雰囲気を感じてしまいます。ユーザーによっては購入意欲が低下し、他のECサイトに流れてしまう可能性もあるため、できるだけシンプルで見やすさを重視した方針といえます。
例えば家電製品であれば、自宅内に設置したイメージをそのままサムネイル画像にすることは問題ありません。しかし、商品画像を加工して派手な柄や白以外の背景色を使用することはNGとなりました。

枠線が無く、白背景
枠線が無く、白背景

対象はサムネイル画像のみ

ここまで挙げた3つのルールは、いずれもサムネイル画像のみに採用されるものです。商品ページ内の画像については、これまでと同様の運用で問題ありません。むしろサムネイルだけでは伝わらない商品の魅力を発信するべきです。
今回のルール改訂の背景には、ユーザーが商品を検索しやすいように配慮するという目的があります。サムネイル画像はユーザーが検索した際に出てくる商品の「顔」であることから、商品の本質が伝わるような分かりやすさを求めた結果といえます。

掲載ルールを破るとどうなる?

楽天に商品を出品するには画像に関するガイドライン以外にも、さまざまなルールが存在します。軽微なものから犯罪行為に近い重大なものまで、楽天が定めるガイドラインに従わない場合はペナルティを受けることになります。
2016年9月から楽天では「違反点数制度」の運用が開始されました。これは違反行為のレベルに応じて違反点数を上乗せしていき、その点数に応じたペナルティを課すというもの。
例えば違反レベル1(年間累積違反点数が35)の場合、ランキング掲載制限7日間に加えて検索表示順位ダウン、さらに違約金10万円。最も重い違反レベル5(年間累積違反点数が100)の場合は、契約解除に加えて楽天の損害に応じた違約金を支払わなければなりません。
ちなみに、今回の画像掲載ルールを破った場合の違反点数は5点と定められています。最も軽微なペナルティとはいえ、いくつもの商品を出品している店舗にとっては死活問題になりかねません。

2019年から何が変わる?

画像掲載ルール違反に対するペナルティは、2018年の時点では罰則の対象とはなっていません。ルールとして存在はしていますが、2018年中は移行期間中のため違反点数が加算されることはありません。
しかし、2019年3月より罰則付きのルールとして運用が開始されます。当初は2019年1月の予定だったのですが、移行期間が短いとの反発も多く2ヶ月間延期した背景があります。特に年末商戦の真っ只中に新ルールへの対応に追われるのは現実的ではありません。
罰則付きの運用に変わることによって、商品画像の差し替えや編集等に莫大な手間や時間がかかるショップも多いです。
まずは現在出品している商品の画像データを集め、全ての画像データを適合ツールを使って判定するところから始めてみましょう。現在の画像データをそのまま使用できる場合は引き続き使用し、一部画像データがNGとなった場合は自分で編集することができないか検討してみましょう。
ECサイトへの掲載用画像を撮影・編集する業者も多く、もし時間を確保することが難しい場合は業者へ依頼することも検討してみる価値はあります。

まとめ

過去最大規模と言っても過言ではない今回の画像掲載ルールの変更ですが、根底にあるのはユーザーにとって使いやすいサービスにするということです。
自店の商品が売れるためには、まずは楽天市場のファンを増やし、今まで以上の集客を目指すことが大前提です。ECサイトは年々競争が激化している中、厳しい戦いを強いられているショップも少なくありませんが、その中で生き残っていくためにも今回のルール改訂は大きな頑張りどころではないでしょうか。
今回ご紹介してきた内容を参考に、写真撮影・編集を扱う業者への依頼も含め、あらゆる方法を検討してみてください。