ECサイトを運営していくうえで重要な「ささげ業務」。商品の「撮影」「採寸」「原稿」を指す言葉ですが、自社で扱う全ての商品を全て自前で対応するとなると大変な労力を要するものです。そこで、多くの事業者が検討するのがささげ業務の外注化です。なかにはささげ業務を専門に扱う業者も多く、ニーズの高さがうかがえます。ささげ業務を外注することによって、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。今回は、あらゆる角度からささげ業務の外注化について考えてみます。

撮影を外注する

ささげ業務外注化のメリット

まずは、ささげ業務を外注化した際に考えられるメリットから見ていきましょう。

商品撮影のノウハウが豊富

ささげ業務を外注化することの最大のメリットとして考えられるのは、商品撮影に関する豊富なノウハウを有しているという点です。同じ商品を撮影したとしても、プロが撮影した写真と写真に詳しくない人が撮影した写真とを比べるとその差は歴然としているものです。

しかし、趣味で写真を撮影している人のなかには、構図にこだわるあまり商品の魅力が十分に伝わりにくい写真を撮影してしまうことも珍しくありません。商品写真は単に綺麗でセンス良く撮影すれば良いというものではなく、商品の特徴や色合いを正確に伝えることが求められます。

そのため、ささげ業務を専門に扱う業者のなかには、スタジオ撮影やモデル撮影、屋外でのロケ撮影にも対応できるスタッフが常駐していることが多いです。アパレル商品などの場合、商品の特性や世界観を表現するためにモデル撮影を行うことも多いですが、あくまでも商品を引き立たせるためのテクニックが必要不可欠です。

一方で、インナーやTシャツなどカラーバリエーションが豊富な商品の場合、モデル撮影は行わず、あえて平置きの商品写真を撮影することも多いです。商品にプリントされた柄やデザインを強調するためには平置きのほうが伝わりやすいためです。

商品の正確な採寸が可能

アパレル商品の場合、採寸を行う際のポイントがいくつかあります。袖丈や肩幅など、同じサイズでもタイトに着用するタイプなのかゆったりサイズのものなのかなど、商品によってさまざまです。

採寸に慣れていない人が作業をしてしまうと、正確なサイズが計測できなかったり時間がかかりすぎてしまったりと、作業効率が良いとはいえません。ささげ業務を専門に代行している業者は日々多くのアパレル商品の採寸を行っているため、スピーディーな作業が可能です。また、採寸ミスによるクレームや返品の発生を防ぐためにも、プロによる正確な商品採寸は必要といえるでしょう。

採寸を外注する

効果的な商品説明が作れる

ささげ業務のなかの3つ目の項目である原稿作成。商品の説明文に相当するものですが、写真撮影と同様に商品の魅力を伝えるうえでセンスが問われるポイントです。あまりにも難しい言葉だとユーザーに伝わらず、反対に簡単すぎる言葉だと抽象的すぎたり稚拙な印象を持たれてしまい、自社のイメージ低下にもつながります。

キャッチコピーのような短いワードで訴求するのか、事細かな内容で文章として表現するのかは商品の特性や掲載ページによっても変わってきます。より伝わりやすい表現を考えることは決して簡単なことではないため、外注化するECサイト運営者も多いです。

また、アパレル業界で使用されている言葉を出して表現してしまうと、一般ユーザーにとっては分かりづらい言葉になってしまうこともあります。ECサイトに適したワードを選定するライティングスキルも必要となるでしょう。文章を考えるということは誰でもできるように思われがちですが、実は想像以上に簡単なことではありません。

商品説明を外注する

商品写真を編集する手間が省ける

商品写真は撮影して終わりではありません。より魅力的に見せるために加工が必要であったり、テキストで情報を補足する必要もあるでしょう。そんなときに重要なのが写真編集のスキルです。写真を一旦パソコンに取り込んで専用のアプリケーションソフトによって加工をしますが、ソフトの使い方をマスターしておかなければ効果的な編集はできません。また、ソフトウェアを購入するためのコストもかかってしまいます。そのような手間とコストをなるべく軽減する意味でも、ささげ業務の外注化はメリットがあるといえるでしょう。

商品を販売するまでスピーディー

ECサイトを運営していくうえで必要な業務は、ささげ業務だけではありません。顧客への商品の発送や売り上げ管理、その他さまざまな事務的な作業も多いものです。そんな多忙を極めるなかで、新たに出品する商品が到着しても、なかなか商品撮影や採寸、原稿作成といった業務まで手が回らないという悩みを抱える事業者も少なくありません。

そこで、ささげ業務を外注化してしまえば、面倒な商品撮影や説明用の文言などを考える必要もなくなります。結果として商品を実際に販売するまでの時間を短縮でき、いつまで経っても新商品がリリースできないといったリスクを避けることができます。同じラインアップの商品ばかりが長期間並んでいると、ユーザーに飽きられてしまうことも考えられます。そのため、できるだけ定期的に新商品を充実させ、定期的にユーザーにECサイトへ足を運んでもらうことが重要となります。

ささげ業務外注化のデメリット

それでは反対に、ささげ業務を外注化することで考えられるデメリットも詳しく見ていきましょう。

納期に時間を要する

ささげ業務の外注化は、時間との闘いです。早さを売りにするところでも、4営業日ー7営業日を考えておく必要があります。その間、ECサイトの掲載や、欲しい画像の加工ができず、特集ページなどのLP制作やバナー広告などの制作が止まってしまうこともあります。
また、必ずしも1回目の撮影で満足いく結果で出るというわけでもないので、再撮影など依頼する、自社内で撮り直しをするという企業様も見受けられます。
スピード、鮮度が大事なECにおいて、この時間がかかるというのは、最大のデメリットと言えるかもしれません。

外注コストがかかる

当然のことではありますが、ささげ業務を外注化することによってコストがかかってしまう点は最大のデメリットです。ささげ業務の費用は業者によっても異なりますが、商品撮影で1,500円程度、採寸で300〜500円程度、原稿作成で500円程度が最低金額となります。このほか、出張での対応やロケ撮影、モデル撮影となると大幅に料金相場は上がります。ECサイトを立ち上げたばかりの事業者や、小さい規模でECサイトを展開している事業者にとっては痛い出費であることは間違いありません。

とはいえ、これらは1商品あたりにかかる費用のため、一度撮影してしまえばずっと使用できることを考えると、決して高い金額とはいえないのではないでしょうか。月に追加する新商品の数が決まっていれば、必要になるコストも読みやすいため計画的に利用することも可能なはずです。

実績のある業者を見分けることが難しい

ささげ業務を代行している業者は数多くありますが、写真撮影の仕上がり具合や商品説明の文章の質など多様です。より質の高いささげ業務を外注するには、これまでの実績が豊富な業者を探すことが必要不可欠。

しかし、専門業者のホームページを見て比較しても、どの業者が良いのか分かりづらいものです。必ずしも大規模に事業を展開している業者が良いというものではないため、根気よく納得のいく業者に出会うまで依頼を繰り返していくしかないでしょう。できるだけコストをかけたくないという場合は、サンプルでの撮影を行っている業者もあるため、まずはそのような業者から試してみるのもおすすめです。

ささげ業務の質がECサイト売り上げを左右する

ささげ業務を外注化することによってコストがかかってしまうというデメリットはあるものの、今回ご紹介してきた通りメリットのほうが大きいことがお分かりいただけたと思います。質の高い商品写真や商品説明文を作成するためには、豊富なノウハウとスキルが必要不可欠です。ささげ業務に慣れていない人が作成したECサイトの商品ページと、プロによって作られたページを見るとクオリティは一目瞭然です。

信頼のおける外注先を探すのは決して簡単なことではありませんが、いくつかの業者に依頼して比較しながら検討してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人
ニシムラヒロミツ
フリーランスライター。 大手通信キャリアでの営業、エンジニアを経験後、ライターとして独立。インターネット、スマホ、IoT、ロボットに詳しいです。 趣味はライブ、フェス、ライティング。月1ペースでライブに足を運びます。 生鮮食品以外のものはネット通販を利用するほどのECサイトヘビーユーザー。 ユーザーの立場を忘れずに質の高い情報を発信していきます。