撮影で決める!売れる商品画像の作り方(ジュエリー編)

撮影で決める!売れる商品画像の作り方(ジュエリー編)

宝石や貴金属類はECサイトでも高い人気を誇る商品です。販売単価の高いジュエリー商品は収益性も高く、ECサイトで扱いたいと考えているショップも多いはず。
しかし、ジュエリーを出品するうえで難易度の高い問題が商品画像の撮影です。「光り物」とよばれることからもわかるように、ジュエリーは周囲の光の影響を受けやすく、アパレル商品などに比べて高い撮影技術を要します。
今回は、カメラの初心者であっても簡単にジュエリーの撮影ができるテクニックと、注意すべきポイントをいくつかご紹介していきます。

 

ジュエリー撮影で注意するポイント

ジュエリーを綺麗に撮影するうえで注意しておきたいポイントを挙げてみます。これらを押さえておけば、綺麗な写真を撮影することができますが、同時にジュエリー撮影の難易度が高いとされる理由も見えてきます。

カメラのイメージ

映り込みに注意する

ジュエリーの大半は金属と石に分けられます。金や銀といった金属の命は、表面の艶や光沢感です。石の代表格であるダイヤモンドの場合は、透明感やカットの質などが価値を左右するポイントとなります。ここで重要なのが、写真撮影の際に周囲が映り込みやすいという点です。質の高いジュエリーであればあるほど、その影響を受けやすくなります。
ジュエリーを撮影する際には、大前提として周囲に何もない状態を作り、映り込みを防止することが重要です。また、映り込みの影響を抑えるため、光を当てる角度や明るさにも注意する必要があります。

手ブレに注意する

ジュエリー撮影はカメラとの距離が近くなるため、手ブレが起こりやすくなります。そのため、ジュエリー撮影の際には三脚でカメラを固定した状態で撮影を行います。
しかし、三脚を使用しただけでは完全に手ブレが防止できるとは限りません。カメラのシャッターを押すときに、わずかな手ブレを起こしてしまうこともあります。また、三脚の位置を微妙に動かして撮影ポイントがずれてしまうこともあります。
このような影響を抑えるために、タイマーを使って撮影をしたり、リモコンのシャッターを併用して撮影したりする方法があります。

ピントを合わせるポイントに注意する

ジュエリーにはさまざまな形状のものがありますが、金属と石を組み合わせてできているものも多いです。例えば指輪の場合、リングそのものは金属ですが、センターストーンとしてダイヤモンドを装飾しているものもあります。この場合、あくまでも主役はダイヤモンドであり、リングの金属部分は脇役としてとらえます。
撮影時においても、ダイヤモンドが強調された写真でなければなりません。ダイヤモンドにピントを合わせ、リングの部分はぼかした状態で撮影するのが理想です。一方、センターストーンがないタイプの指輪の場合、リング全体にピントが合うように撮影を行います。
このように、同じ指輪であっても商品に応じて強調する部分は違い、それに対応してピントを合わせる必要があります。

明るさに注意する

ジュエリーを撮影するうえで注意しておきたい映り込みですが、明るさの設定によっても大きく影響を受けます。写真撮影において明るさを調整する方法はいくつかありますが、ジュエリーの撮影に役立つ方法をいくつかご紹介していきます。

ハートのジュエリーその2

露出補正での明るさ調整

まず、カメラの設定項目の中で最も重要なのが露出補正です。露出補正とは、絞りやシャッタースピードなどを変更しながら、カメラに取り込む光の量を調節するものです。取り込む光の量が多ければ多いほど明るくなりますが、あまりにも多くの光を取り込みすぎると撮影対象が白く写ってしまう「白飛び」が起こります。
ジュエリーを撮影する場合は、露出補正を高めに設定することで綺麗な写真に仕上げることができます。ただし、撮影する商品によっても露出補正の基準は変わってくるため、撮影した写真が暗いと感じたら、徐々に露出補正を上げてみてください。

ホワイトバランスの調整

明るさを調整する露出補正に対して、ホワイトバランスは色味の調整をしてくれる機能です。例えば、晴れの日と曇りの日に白い花を撮影した場合、曇りの日は晴れの日に比べて暗い色になってしまいます。屋外と屋内でも色合いが違って撮影されるのも同様です。ホワイトバランスを調整することによって、色合いを均一に保ってくれます。
ジュエリー撮影において、ホワイトバランスの調節は露出補正と同じくらい重要なポイントです。特にダイヤモンドのような透明感を強調するジュエリーの場合、ホワイトバランスが適正ではないと本来の商品とはかけ離れた色合いが出てしまいます。

ライトを当てる

ジュエリーの撮影で起こりがちなのが、商品自体の影が写り込んでしまうことです。必ずしも影がある写真が悪いとは言い切れないものの、きらびやかなイメージのジュエリーとはミスマッチな印象を与えてしまうことは多いです。
そこでおすすめなのが、ライトを当てて影をなくすという方法です。複数の方向からライトを当てることで影を打ち消すことができます。

高級感を演出するための撮影テクニック

ジュエリーのイメージとして大切な高級感。写真の撮り方が悪いと、どんなに質の高いジュエリーであってもチープな印象を抱いてしまいます。ジュエリーの高級感を出すために有効な撮影テクニックをご紹介していきます。

レンズのイメージ

背景色を考える

ジュエリーを撮影する際には、背景色を変えるだけでも印象は大きく変化します。
高級感のある背景色といえば、定番の白はもちろん、艶のある黒や大理石などが代表的です。ホームセンターや100円ショップではさまざまな素材のカッティングシートも販売されているため、複数のパターンで撮影してみるのもおすすめの方法です。
また、より高級感を出すためにはアクリル板の活用も有効。カッティングシートの上にアクリル板を乗せるだけで、商品の光がアクリル板に反射し、透明感のある写真に仕上がります。

小物を使って演出

シルクのような素材の布地を指輪に通したイメージ写真を見たことのある人も多いと思いますが、さまざまな小物を使って立体感を演出するのも良い方法です。他にも、ネックレスの場合はマネキンのような専用のネックレススタンドを活用する方法があります。
商品単体で撮影するよりも、少しの工夫で写真の質が一気にアップします。

モデル着用の撮影

ヘアアクセサリーやピアス、イヤリングなどは、実際にモデルが着用した姿を撮影することで質感が伝わりやすくなります。特にヘアアクセサリーの場合、ヘアスタイルによっても印象は大きく変わるもの。冠婚葬祭などの場面で利用するケースも多いため、ドレスと組み合わせて撮影するとイメージが湧きやすく、高級感も演出できます。
ピアスやイヤリングも併用することによって、よりゴージャスな印象に仕上がります。

まとめ

商品撮影の中でも難易度の高いジュエリーですが、いくつかのポイントを押さえておけば、カメラに詳しくない人であっても綺麗で高級感のある写真を撮影することができます。
光の当て方や明るさの調節、背景色の選定など、今回ご紹介してきたポイントを参考にしながら撮影に臨んでみてください。