楽天市場の新画像ガイドライン対応のポイントは?

楽天市場の新画像ガイドライン対応のポイントは?

2018年から楽天市場に掲載する商品画像の登録時のルールが変更となり、対応に追われている店舗も多いです。今回の変更ポイントは主に3つですが、具体的にどのような点に注意して写真を編集すれば良いのか分からないという声が多く聞かれます。そこでこの記事では、楽天市場の新しい商品登録画像の編集ガイドラインに対応するためのポイントをいくつかご紹介していきます。

2018年から変更となった3つのポイント

まずは2018年から変更となったポイントを簡単にご紹介していきます。これらのポイントはいずれもメイン画像、すなわちサムネイル画像のみに適用されるルールであるため、商品ページ内に掲載する写真についてはこれまでと同様の運用で問題ありません。

テキスト要素20%以内

商品のおすすめポイントなどを説明するために写真に文字を入れる場合は、画像面積に対して20%以内の比率にしなければなりません。

枠線の使用禁止

サムネイル画像を目立たせるために、枠線を使って装飾を施すことはNGとなりました。画像全体を四角で囲う枠線はもちろん、L字状や一辺のみに枠線を使用することも禁止です。

写真背景または白抜きのみ

画像の背景色として色付きの装飾を施したり、画像編集ソフトなどで模様を組み込むことは禁止となりました。基本的に商品写真の背景は利用シーンに合わせた写真背景を使用するか、白抜きのみが認められます。

新ガイドライン対応のポイント①テキスト要素20%以内

テキスト要素20%をクリアするための画像編集のポイントをご紹介していきます。一口にテキスト要素と言っても、文字の大きさだけではなく配置も大きく影響してきます。
見た目の印象だけで安心だと考えるのはまだ早いかもしれません。まずは以下のポイントを改めて確認していきましょう。

商品に印字されている文字はカウント対象外

商品のパッケージや商品そのものに文字が印字されているケースは多くあります。当然のことではありますが、商品やそのパッケージは商品画像として見なされるため、テキスト要素のカウントからは外れます。
商品のポイントや特徴を分かりやすくするため、パッケージ画像をうまく組み合わせてレイアウトを検討するのも良い方法です。

印字されている文字はOK

印字されている文字はOK

テキストの配置を上下の端に寄せる

20%以内という割合を算出するロジックは画像面積を10×10のマスに分割したうえで判定します。分割した後の1ブロックの中に、少しでもテキストが掛かっていると1ブロックとしてカウントされてしまいます。
そのため、テキストを画像のどの位置に配置するのかは非常に重要なポイントです。同じ文字数、ポイントの大きさ、フォントで作っていたとしても、テキストの位置によっては占有率が大きく変わってくることもあります。
テキストの位置を上または下に寄せることによって、ブロックの余分なはみ出しを最小限に抑えることができます。

テキストの画面占有率に注意する

テキストの画面占有率に注意する

判定ツールを使用する

テキスト要素の占有率は目で見ただけでは判断が難しいものです。最も確実な方法は、テキスト占有率の判定ツールを使用することです。楽天ではテキスト要素カウントツールを提供しており、画像全体のどの部分にどの程度テキスト要素が入っているかを直感的に提示してくれます。
これがあれば画像データの編集作業は大幅に低減します。また、出品数が多い店舗の場合はテキスト用のスペースをあらかじめ確保しておき、それをフォーマットのように使用することで効率的に編集作業を行うことができます。

編集用にガイドを作っておく

画像編集を行う前に、画像全体に対して10×10のブロックを作っておくことで編集作業も簡単になります。占有率の算出は同様のロジックを使用しているため、あらかじめガイド線を引いておけば、1ブロック=1%で算出することができるため分かりやすいです。
Photoshopを使用している場合は、「表示」メニューから「新規ガイドレイアウトを作成」へ進み、10列×10行でカスタムすれば完成です。

グリッドを用意しておくと便利

グリッドを用意しておくと便利

新ガイドライン対応のポイント②枠線なし

今回の新ガイドラインのポイントは、シンプルさと見やすさという点が大きなテーマとして挙げられます。テキストと同様、枠線に対しても規制を強化することで見やすいサムネイルを実現しようとしています。
枠線として見なされるケースは多くのパターンがあり、誤解しやすい実例を挙げながら解説してきます。

画像枠の装飾

画像を目立たせるために枠を装飾する手法がありますが、これは枠線として判定されるためNGとなります。
四辺全てを囲うパターンはもちろん、L字で囲ったり一辺を装飾するパターンも同様にNGです。これは線の太さに関わらず、1ptでも細い線が入っていればその時点で枠線として判定されてしまいます。

装飾枠もNG

装飾枠もNG

複数枚の写真の背景が違う場合

商品の利用シーンによって写真を組み合わせる場合、背景が違うと写真そのものが枠線として認識されるケースがあります。
複数の写真を組み合わせてサムネイルを作成する場合は、白抜きの背景を使用する必要があります。

テキストボックスなどの装飾

限られた文字数の中で目立たせるため、文字列をボックスなどで囲う手法があります。しかし、この場合も枠線として判定されるケースがあります。
ただし、縦横一辺の長さに対してボックスが50%未満の場合は枠線として判定されません。配置やレイアウトを工夫することでクリアできる可能性もあります。

カラーバリエーションは例外としてOK

アパレル商品などでカラーバリエーションがある場合、サンプルとして色を配置する際には枠線として判断されません。
しかし、これを悪用して画像を目立たせるように不自然な配置にすると、枠線として判断される可能性もあります。あくまでも商品の特徴を正確に伝えるという意図を示すことが重要です。

新ガイドライン対応のポイント③写真背景または白抜きのみ

最後のポイントは写真の背景です。不自然に派手な装飾はもちろんNGですが、背景色を加工する場合は白抜き以外は認められていません。利用シーンがイメージしやすい画像背景は認められているため、うまく活用していくことで十分商品の訴求につなげることはできます。

写真背景

利用シーンがイメージしやすい背景を写真として使用することは認められています。例えばアパレル系商品の場合は、服を着用したモデルが街を歩く姿などが代表的です。家具の場合はリビングに設置した写真なども有効です。
しかし、これを悪用して奇抜な風景やモデルと組み合わせるなど、意図にそぐわない画像はNG判定を受ける可能性が高くなります。

白抜きと写真背景を組み合わせない

白抜きと写真背景はそれぞれガイドラインで決められているルールですが、それぞれを組み合わせることでNG判定となるケースがあります。
背景色が違うと枠線として判定されるため、悪意がなかったとしてもガイドラインに沿わないとみなされる可能性があります。

まとめ

楽天市場への出品数が多いショップの場合、サムネイル画像の差し替えや再編集の作業だけでも膨大な時間を要します。まずは自店での出品商品の中で差し替えるべきサムネイル画像は何枚あるのかを把握するところから始めてみましょう。
もし、画像修正や撮影のし直しに膨大な時間を要する場合は、ECサイト向けの商品撮影を専門に扱っている業者へ相談してみるのもおすすめです。撮影はもちろん、画像データの編集作業も可能です。
いずれにしても2019年3月からは違反点数が計算されるなど罰則付きのルールへと移行していくことが決まっているため、早め早めの対応が求められます。余裕をもったスケジュールを組んだうえで新たなガイドラインに沿った対応をしていきましょう。