ネットショッピングとしてAmazonや楽天市場を利用したとき、商品を検索した際の画像がすべて白色の背景に統一されていることをご存知でしょうか。あまりにも見やすい画面で言われるまで気付かなかったという方も多いはずです。

しかし、なぜAmazonや楽天市場では白色の背景に統一されているのでしょうか。その理由を探っていくと、ユーザーの立場に立って考えられた戦略が見えてきます。

Amazon、楽天市場で商品を出品する際の画像掲載ルール

まず始めに、Amazonや楽天市場に商品を出品する際の画像掲載ルールについて確認しましょう。どちらのECサイトもサムネイル画像・メイン画像と、それ以外のサブ画像という2種類の商品画像掲載が可能です。

サムネイル画像・メイン画像とは、検索結果の一覧を表示したときに出てくる画像のことで、もっとも多くのユーザーに触れる画像です。対してサブ画像とは、商品ページを開いた際に出てくる商品を詳しく紹介する写真のこと。実はサムネイル画像・メイン画像と、サブ画像とでは画像掲載ルールが大きく異なります。

サムネイル画像・メイン画像は原則的に白背景

まずはサムネイル画像・メイン画像の掲載ルールについてですが、背景色は白色に統一しなければなりません。

楽天市場の場合は写真背景であってもガイドラインをクリアできますが、グレーや黒など、スタジオなどで撮影した際に使用される背景色はNGとなります。

楽天市場のサムネイル画像については多少複雑なガイドラインとなっていますが、いずれにしても白背景の画像であれば問題ないと考えて良いでしょう。

サムネイル画像・メイン画像以外の背景色は不問

サムネイル画像やメイン画像は商品を分かりやすく表示させるためにガイドラインが厳しく制定されている一方で、サブ画像については厳しい条件がありません。

背景色はもちろん、テキストや枠線の使用なども認められているため、自由に商品のアピールが可能です。

背景色を白色に指定することの意味と理由

楽天市場やAmazonが白色の背景色にこだわる理由は一体何なのでしょうか。ユーザーの立場で考えると、検索結果として表示される画像が見やすいことは確かですが、実はそのほかにもさまざまな理由が見えてきます。

商品が売れる

まず、もっとも大きな理由が商品の売り上げが大幅に伸びるという理由があります。検索結果に表示される商品画像が白色の背景色に統一されていると、全体的に統一性があって見やすく、商品を比較しやすいというメリットがあります。

実店舗で買い物をするときも、売り場に商品が綺麗に陳列されていると見やすく、購買意欲が湧いてくるものです。反対に、売り場が汚く雑な陳列がされている店舗はネガティブな印象を持たれてしまい、そのお店に足を運ぶユーザーは減少するもの。

ECサイトも同様で、WEBページ上に表示される商品一覧が見にくいと、「使いづらいECサイト」というイメージを持たれてしまい、ユーザーが離れていってしまいます。

ECサイトに人が集まらないと、結果として商品の出品者の売り上げにも影響を及ぼします。白背景に統一するということは、商品を購入するユーザーはもちろん、商品を販売する側にとってもメリットの大きいことでもあります。

商品の視認性が高い

商品が売れるという理由にも直結しますが、白背景は商品そのものの視認性が高くなることも意味します。

たとえば商品の背景に小物類を演出のツールとして配置した場合、どれが商品なのかが分かりづらくなってしまうことも考えられます。また、商品と小物類がセットで販売されているといった誤解を生じるケースもあるでしょう。

そのようなトラブルを避けるためにも、まずはサムネイル画像やメイン画像で商品の定義をするという役割もあるため、Amazonや楽天市場では白背景をガイドラインとして定めています。

スマホのスクロール画面で見やすい

ECサイトはパソコンよりもスマートフォンからアクセスするユーザーのほうが増加傾向にあります。パソコンのような大画面で閲覧するのに比べて、スマートフォンの場合は小さな画面でこまめにスクロールしていく必要があります。あまりにも派手な商品画像が次々と表示されていると、目が疲れて途中で離脱するユーザーも増えてしまいます。

そのようなスマートフォンならではの特性も白背景をガイドラインとして定めた大きな理由といえるでしょう。

Amazon・楽天市場が指定する白背景の基準

Amazonや楽天市場が指定する白背景ですが、一口に白背景といっても人によって白色の基準はまちまちです。実はAmazonや楽天市場で指定されている白背景には明確な基準があり、これらを守っていないとガイドラインをクリアされていないと見なされてしまうことも。そこで、各ECサイトで白背景とされている基準を詳しく見ていきましょう。

RGB値がいずれも255であること

「白色」と一口に言っても、グレーや淡い水色、淡いピンクなど、色味がかった薄い色も含まれると考えるユーザーも多いです。

そこで、Amazonや楽天市場は白色を定義するためにRGB値によって明確に基準を設けました。白色の定義は「RGB値が255:255:255」とされており、これ以外は白色と認めていません。

たとえばスタジオで白背景をバックに写真を撮影したとしても、一部に影や光の当たり具合で明暗ができることがあります。その場合は「白色」ではなくなるため注意が必要です。

もっとも確実なのは、商品画像のみを切り出し、白色の背景色と合成させるという方法です。画像編集用のアプリケーションや多少の編集技術は必要ですが、ガイドラインを確実に遵守するには最適な方法といえるでしょう。

枠線を入れないこと

RGB値をクリアした白色の背景であっても、商品画像以外に編集を加えることは禁止されています。たとえば枠線などが代表的です。商品を目立たせるために枠線や罫線を使用すると、せっかく白背景で統一したのに商品そのものが見えづらくなってしまいます。

また、白背景の編集を行う際に誤って細いラインを加えてしまった場合でもガイドラインに抵触してしまいます。1ptでも細い線が入ってしまうと、枠線として判断されてしまうため注意しましょう。

また、テキストを加える場合はECサイトによってガイドラインが異なります。楽天市場の場合は20%以内であればテキストは許容されていますが、Amazonの場合はメイン画像にテキストを加えることはNGとされています。

白背景画像にすることで得られるメリットは他にもある

白背景画像を登録することによって、実は他にもさまざまなメリットが得られます。どのような場面で役立つのか、いくつかの具体例をご紹介しましょう。

 

外部露出が増える

ECサイトへ商品画像を登録することによって、Googleの画像検索でもヒットされやすくなります。Google画像検索は一度にさまざまな画像が一覧で表示されますが、シンプルな白背景に商品画像というレイアウトは見やすく、ユーザーの注目を集めやすい特性もあります。

ECサイトにアクセスしたユーザー以外にもアピールできるため、対象ユーザーの裾野は広がるのではないでしょうか。

海外向けのECサイトにも使用できる

日本国内以上に海外でのECサイト人気は高いです。なかにはビジネス規模の拡大を狙い、e-bayなどの海外向けECサイトへの出品を計画する方も多いです。海外のECサイトでは今回ご紹介したような白背景での商品画像が一般的で、分かりやすいシンプルな画像が好まれる傾向にあります。e-bayでは白背景画像を推奨しており、売り上げアップのための要素であることは間違いありません。

このように、白背景画像を登録することは将来的にビジネスを拡大していく際にも役立つのではないでしょうか。

まとめ

今回ご紹介してきたように、Amazonや楽天市場が商品画像の白背景を採用するようになったのは、商品が売れるという理由のほかにも、ユーザーの立場に立って利便性を追求した結果ともいえます。また、海外のECサイトでは白背景が標準となっており、グローバルな視点で見るとメリットが大きいこともひとつの理由として考えられるでしょう。

出品者の立場から考えても、今後のビジネス拡大に向けてメリットは大きいものです。今回の内容を参考にしていただき、ECサイトへ出品する際の効果的な商品画像作成に役立てていただけると幸いです。

 

この記事を書いた人
ニシムラヒロミツ
フリーランスライター。 大手通信キャリアでの営業、エンジニアを経験後、ライターとして独立。インターネット、スマホ、IoT、ロボットに詳しいです。 趣味はライブ、フェス、ライティング。月1ペースでライブに足を運びます。 生鮮食品以外のものはネット通販を利用するほどのECサイトヘビーユーザー。 ユーザーの立場を忘れずに質の高い情報を発信していきます。